物質の構成 章末問題

確認テスト

問1

次の物質を単体、化合物、混合物のいずれかに分類しましょう。

  1. 泥水
  2. 酸化マグネシウム
  3. 塩酸
  4. 水素
  5. 牛乳
  6. ダイヤモンド
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  1. 混合物
  2. 化合物(化学式 MgO で表されます)
  3. 化合物(化学式 H2O で表されます)
  4. 単体
  5. 混合物(塩酸は塩化水素 HCl と水 H2O の混合物です)
  6. 単体
  7. 混合物
  8. 単体

問2

次のように物質を分離するとき、ふさわしい方法を選択肢から選びましょう。

1. 少量の塩化ナトリウムと多量の硝酸カリウムの混合物から、硝酸カリウムを取り出す。

2. 食塩水から水を取り出す。

3. 砂とヨウ素の混合物から、ヨウ素を取り出す。

4. 砂の混ざった水から水を取り出す。

ア:ろ過   イ:蒸留   ウ:再結晶   エ:昇華法   オ:抽出

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1. ウ   2. イ   3. エ   4. ア

問3

以下の物質のうち、同素体の組合せでないものはどれか考えましょう。

  1. ダイヤモンドとフラーレン
  2. 銀と水銀
  3. 黄リンと赤リン
  4. オゾンと酸素
  5. 斜方硫黄とゴム状硫黄
  6. 塩酸と塩化水素
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2、6

問4

次の原子について、原子番号・陽子の数・電子の数・中性子の数・質量数を考えましょう。

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ア  原子番号=陽子の数=電子の数=19、中性子の数=20、質量数=39

イ  原子番号=陽子の数=電子の数=6、中性子の数=8、質量数=14

ウ  原子番号=陽子の数=電子の数=18、中性子の数=22、質量数=40

エ  原子番号=陽子の数=電子の数=17、中性子の数=18、質量数=35

オ  原子番号=陽子の数=電子の数=17、中性子の数=20、質量数=37

問5

以下の物質のうち、同位体の組合せとして正しいものはどれでしょうか。

  1. ダイヤモンド C と黒鉛 C
  2. 1H と 3H
  3. 酸素 O2 とオゾン O3
  4. 14C と 14N
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2

原子番号が同じで質量数が異なる原子同士を同位体といいます。

問6

次の原子の電子配置を考えましょう。

  1.  5B
  2.  10Ne
  3.  16S
  4.  20Ca
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1. K 殻 2 個、L 殻 3 個

2. K 殻 2 個、L 殻 8 個

3. K 殻 2 個、L 殻 8 個、M 殻 6 個

4. K 殻 2 個、L 殻 8 個、M 殻 8 個、N 殻 2 個

実践問題

問1(2016追第1問問6)

砂が混じっている塩化ナトリウム水溶液から、ろ過により砂を除く方法を示した図として最も適当なものを、次の①~⑥のうちから一つ選べ。ただし、図ではろうと台などを省略している。

(2016年度センター試験 追試験 化学基礎 第1問問6 より引用)

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正解 5

ろ過の操作では、ビーカーからガラス棒を伝わらせて液体をろうとに流します。ガラス棒はろうとの側面につけて、液体を伝わらせます。

このとき液体が飛び散らないように静かに少しずつ、ろうとの中に敷いてあるろ紙の上に流し込みます。

ろうとから下のビーカーに液体を落とすときも、飛び散らないようにビーカーの側面を伝わらせます。ろうとの足をビーカーの側面につけることで、ろ過を速く進めることができます。

問2(2016追第1問問7)

温度 T0 の固体の水(氷)を 1 気圧(1.013 × 105 Pa)のもとで完全に気体になるまで加熱した。図 2 のグラフは、このときの加熱時間と温度との関係を示している。図 2 に関する記述として誤りを含むものを、下の①~⑥のうちから一つ選べ。

① 点 A では、液体は存在しない。

② 温度 T1 は、融点である。

③ 点 B では、固体と液体が共存している。

④ 点 C では、蒸発は起こらない。

⑤ 温度 T2 は、沸点である。

⑥ 点 D ~ 点 E の間では、液体の体積は次第に減少する。

(2016年度センター試験 追試験 化学基礎 第1問問7 より引用)

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正解 4

固体の水(氷)は 0 ℃ より低い温度で存在し、融点である 0 ℃ で固体から液体に融け始めます。固体がすべて液体になるまで、温度は 0 ℃ のままです。

水がすべて液体になると、加熱とともに温度は 0 ℃ から 100 ℃ まで上昇します。ただし、液体の状態でも液面からは蒸発して、一部の水は気体になります。

そして沸点の 100 ℃ まで加熱すると、沸騰が始まり液体の水は気体になります。このとき、液体の水が残っている間は温度は 100 ℃ を保っています。

すべての水が気体となったあと、加熱すると 100 ℃ より高い温度に上昇していきます。

1 〇 点 A では固体の水のみ存在します。

2 〇 T1 は融点で、0 ℃ です。

3 〇 加熱され氷が完全に融けるまでは、温度は 0 ℃ を保ちます。

4 × T1 は 0 ℃ 、T2 は 100 ℃ です。この間の液体の水の状態でも、液面から蒸発は起こっています。

例えば室温の条件下で置かれたコップの水は、時間がたつと液面から蒸発して気体になっていき、最後は液体の水はなくなります。

5 〇 T2 は沸点で、100 ℃ です。

6 〇 100 ℃ で沸騰している状態なので、液体の水の体積は加熱とともに減少します。

問3(2015追第1問問2)

蒸留を行うために、図 1 のような装置を組み立てたが、不適切な箇所がある。その内容を記した文を、下の①~⑤のうちから一つ選べ。

① 温度計(ア)の球部を、枝付きフラスコの枝の付け根あたりに合わせている。

② 枝付きフラスコ(イ)に入れる液体の量を、フラスコの半分以下にしている。

③ 沸騰石(ウ)を、枝付きフラスコの中に入れている。

④ リービッヒ冷却器(エ)の冷却水を、下部から入り上部から出る向きに流している。

⑤ ゴム栓(オ)で、アダプターと三角フラスコとの間をしっかり密閉している。

(2015年度センター試験 追試験 化学基礎 第1問問2 より引用)

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正解 5

1 〇 枝付きフラスコから冷却器の方へ流れていく気体を、途中で冷やして液体にして、三角フラスコで集めます。このとき、三角フラスコに集める気体の温度を正確に測りたいです。

そのため、枝付きフラスコの枝の付け根あたりで、冷却器に流れ込む気体の温度を測る必要があります。

2 〇 枝付きフラスコに入れる液体の量は、フラスコの半分以下にします。これは液体が沸騰したときに、冷却器側に流れ込むのを防ぐためです。

3 〇 沸騰が急激に起こる突沸を防ぐため、実験を始める前に沸騰石を入れておきます。

4 〇 リービッヒ冷却器の冷却水の流れる向きは、下部から上部への方向です。

下部から流すことで冷却器内に水が溜まり、冷却効果が高くなります。さらに、流れてくる気体の向きと冷却水の向きが逆の方が、冷却効果が高まります。

5 × 得られた液体を集めるため、アダプターと三角フラスコをゴム栓で接続すると、実験装置内の圧力が高くなります。

加熱によって気体が発生し、フラスコやその他の実験器具内の圧力が高くなるので、フラスコが割れたりゴム栓が飛んだりといった危険性があります。

圧力を逃がすために、アダプターと三角フラスコは密閉せず、三角フラスコにはアルミ箔などをかぶせます。

問4(2018試第1問問4)

次の記述 ac に関連する現象または操作の組合せとして最も適当なものを、下の①~⑧のうちから一つ選べ。

a ナフタレンからできている防虫剤を洋服ダンスの中に入れておくと、徐々に小さくなる。

b ティーバッグに湯を注いで、紅茶を入れる。

c ぶどう酒から、アルコール濃度のより高いブランデーがつくられている。

(第2回 共通テスト試行調査 化学基礎 第1問問4 より引用)

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正解 7

a ナフタレンが主成分の防虫剤は、時間とともに固体のナフタレンが昇華して気体となります。そのため、時間が経過すると固体のナフタレンは小さくなり、防虫剤も小さくなります。

b ティーバッグ内の紅茶成分が、お湯に浸すことによって溶け出します。このように、ある物質が溶けやすい溶媒に溶けて分離されることを抽出といいます。

c 沸点の差を利用して、加熱して集めたい成分だけを分離する操作を蒸留といいます。